Home Page  レポ・ルーム

◆◇◆ センゴクプー ◆◇◆
〜 2003.4.11-27 @東京グローブ座 5.4-11@近鉄劇場 〜

センゴクプー(ストーリー)

Mamiが見て自分なりにストーリーをまとめてみました。登場人物は主要な方々だけです。大活躍だった竜巻さんはストーリーにうまく入れることができなかったので出てきません。ごめんなさい。

風助 :大野 智
雷蔵 :西ノ園 達大
嵐山 :山本 亨
雪那 :吉野 きみか
しぐれ:西牟田 恵
竜巻 :工藤順矢

時は戦国。
織田信長、羽柴秀吉、徳川家康らを初め、後世に名を残す、名将と言われる戦国武将達が己の力の強さを競い合い、武力でこの世を手に入れようと常にどこかで戦いが起こっていた、そんな時代。
そんな力のぶつかり合いに対抗するかのように決して刀を抜かずに自分の言葉だけで世の中を渡っていく、風助という名の男がいた。この男、眠そうな顔をしているが、襲ってくる敵の攻撃をかわす身のこなしは軽く、一度口を開けばいかさままがいの軽口や、時には相手の心の中にすっと忍び込むような言葉が飛び出してくる。
風助のモットーは「弁は剣よりも強し」。本当に強い人間は剣などには頼らない、自分の言葉が人の心に届いた時、何かが変わるはず。そう信じて1人飄々と暮らしていた。
決して身分も高くなく、剣の達人でもなく、素性さえもわからない、この風助を何故か世の人々は放っておかなかった。
武士を志していた百姓出の雷蔵は常に刀を腰に差し、折あらば刀を振り回していた。弁だけで戦えるとは決して思っていないが、人々の幸せを願う風助の人柄にすっかり惚れ込んで、いつしか行動を共にするようになっていた。しかも二人で「戦国風(せんごくぷー)」というチームを組み、困っている村の民を助けるヒーローのような活動をするようにもなっていた。雷蔵の剣の腕はいささかこころもとないが、雷蔵に惚れたしぐれという女忍びが雷蔵のピンチには必ずかけつける。
武将天城嵐山は風助の噂を聞きつけて、どんな男か自分の目で確かめようとしていた。使える男ならば自分の配下の者として召抱えて利用し、脅威となる男ならば抹殺してしまうつもりだ。自分の仲間にならないかと誘う嵐山に対して風助は、武力で人々を従えていく嵐山のやりかたを否定する。「人を力で抑えようとする人間は絶対になくなりはせん!」と嵐山は一喝するが、「人を力で抑えようとする人間に抗う人間もまた絶対にいなくならないぜ!」と風助もまた一歩もひかない。
嵐山に仕える雪那という女軍師は、男が女を力で押さえ込むような世の中を変えようと密かに策を練っていた。自分が男達よりも強大な力を持つためには、風助のような武士に反発している男が必要であると考えていた。女が男を支配する世を作るのだといきまく雪那に、「それじゃ、今と変わらない。」と興味のない様子の風助。
ヨーロッパからやってきた宣教師ヌゥベンは、教会を建て神の教えを人々に広める資金稼ぎのために、日本の武将に鉄砲を売る武器商人という仕事もしていた。他の日本人と異なり武器に頼らない風助の生き方に大いに興味を抱きなにかと風助の世話を焼く。「血で汚れた金で建てた教会で、お前は何を人々に伝えるんだ?」と風助に尋ねられたヌゥベンは返す言葉もない。
村の民は武士に虐げられている自分達を救ってくれる存在として風助を頼るようになる。風助の知恵と言葉は村人を助け、風助の歌声は人々のすさんだ心をまでも明るく前向きに盛り上げる。しかし、風助は「民衆をあてにするな。あいつら、都合のいい時にだけ人をみこしにかつぐんだから。」と冷静に人々を見ている。
そんな多くの人々の思惑の中、雪那の策略により物語が大きく動く。雪那が村人になりすまし一揆を起こすように裏から扇動するのである。一揆を起こすには戦国風の力が必要であると村人達は雷蔵を頼る。人々に頼られたら断ることなどできない雷蔵は一揆の先頭に立つことを決心する。
一揆の先導者になるという雷蔵を風助は必死で止めようとする。「力で立ち上がっても別の力で押さえ込まれるにきまってるんだ。」「剣は人を突き放すもので人を引き寄せるものじゃない!」と訴える風助の言葉は雷蔵に届かず一揆は始まってしまう。
やがて、一揆は制圧され雷蔵は捕らえられる。裏で動いていた雪那は一揆が失敗に終わると村人を裏切り嵐山側につこうとしていた。雷蔵を助けるために風助は嵐山のもとに行き、自分もまた捕らえられる。一揆の先導者である雷蔵としぐれ、自分を裏切った雪那、自分のやり方を否定する風助、すべての反対勢力を殺してしまえと命じる嵐山であるが、ヌゥベンの機転により、雷蔵、しぐれ、雪那は無事に逃げ切ることができた。
ひとり嵐山の元に残った風助は少しもひるまず嵐山の刀を受け続ける。決して刀を抜くこと無しに。そしてついには嵐山を自分の足元にひれ伏させるのだが、もちろん刀を抜かない風助はひれ伏した嵐山に背を向け、降りしきる雪の中静かに立ち去ろうとする。それを嵐山の家来が追う。
置き去りにした風助を案じ深く沈んでいた雷蔵達のもとに、のどもとを深く傷つけられた風助が送り届けられる。明るく振舞う風助には彼の武器である言葉はない。「刀も抜かず、しゃべることも封じ込まれたら、どう戦えばいいのか?」と嘆く雷蔵たちに「マダマダ」と力強く板に言葉を刻み込んでみせ、自分の手をじっと見つめる風助。そうだ、自分にはまだ文字を書く手が残されているのだと。
風助からはまばゆいばかりの笑顔がこぼれる。

(終)

written by Mami

Home Page  レポ・ルーム